「おたまじゃくしの降る町で」八束澄子
2010年 12月 31日
八束澄子の2冊目、読み終わりました。
田舎町に過ごすビュアな中学生のお話です。
わたしのうちも親近感の持てる田舎なので
すごく入り込めて読めました。
帯には恋愛の話であるように書いてあるけれど
そこに限定しているわけではなくて
普通の中学生(とわたしが感じる)の
悩んだりへこんだりの日常を描いた話って感じです。
とくに山場もないし、この話の空気が好きじゃなかったら
まったく面白くない話かも知れません。
タイトルのおたまじゃくしもほぼ場面設定くらいしかでてきません。
(おたまじゃくしが降ったということが大ニュースになるような
のんびりとした田舎町…という設定のためにでてきた)
それでも、小さなことにくよくよしながら、
自分らしく中学生の精一杯を尽くそうとしているところが
やっぱり好きだ!とわたしには思えました。
「わたしの好きな人」のときもそうだったけれど
中学生の頃、こんなこと考えたなーということが
かなりリアルに描かれていて、
中学生の気持ちが思い出せたことにドキドキしました。
他の人に「お薦めです!」って張り切っては言えないけれど
わたしは大好きな大切な本が一冊増えました。
# by momo-iruka | 2010-12-31 17:33 | ヤングアダルト