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「バッテリー」あさのあつこ   

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こんばんは。
今更ですが、「バッテリー」読みました。
 
中頃まで読んで、
 しまった!
と思いました。
 どうして今まで読まずに来たのだろう…と。
 
もちろん、
この作品の存在は10年くらい前から知っていました。
けれど、
野球というスポーツに全く興味が持てなかったのです。
(今もほとんど興味がない…)
それに、
普段は本とは縁のない野球少年たちが
結構読んでいるということも知っていて。
普段本を読まない人のお薦め本って
はずすことも多いので
今まで敬遠していました。
 
角川の60thアニバーサリーのブックカバー、
かわいいなぁ、欲しいなぁ、
と思ったことがきっかけで、
購入に踏み切りました。
(動機が情けない…)
 
今日は朝から仕事の関係で
太宰府天満宮へ出かけていたのですが
行き帰りのバス&電車の中で
とまらなくなってしまいました。
 
行ったこともない新田という田舎町の
風の匂いが感じられ
春先の冷たく透明な空気が
肺に感じられ…。
こういうふうに物語の中に
連れて行かれる経験をしたいから
本を読んでいるのだと、
素晴らしい本に出逢うたびに
思う。

主人公の母親の作った
焼き飯がすごく美味しそうで
今夜は中華料理屋で
迷わずチャーハンを頼んだ。
 
本の中に出てくる食べ物が
ものすごく食べたくなるというのは
その本に全身全霊で
シンクロしているという証拠。
 
この本に出てくる男の子たちは
「少年」なんだけれど、
とびきりかっこいい。
 
主人公の巧は小学校を卒業して
母親の実家へ引っ越してきた12歳。
もうすぐ中学生という春休みを過ごしている。
この巧がかっこいい。
12歳にしてクールでハードボイルド。
そして自分の球を完全にコントロールする天才ピッチャー。
そしてキャッチャーの豪。
体が大きくて、ガキ大将。
でも、すごく人の気持ちを考えられる、
暖かくて厳しくて包容力がある人間。
この二人の関係を軸に話は展開されるけれど
二人の関係もすごく素敵なんです。
この巻では中学校に上がる前に終わってしまう、
まさに序章。
これからますます魅力的になっていくんだろうな、
と思うとわくわくします。
6巻まででているようです。
映画にもなりますね(もうあったのか?)。
 
でもわたしはこのバッテリー二人よりも
巧の弟、青波(せいは)が好きです。
読書家で頭が良く
感受性も強く
でも意外に勝ち気で
人なつっこくて
人の気持ちをちゃんと読めて
最高のタイミングで
関わってくる。
とても好きなタイプです。
やっぱり弟…。

妹の子どもが少年野球をしています。
キャッチャーらしい。
「バッテリー」を買ったという話をしたら、
「ああ、ドラマで見た。
 引っ越してきてキャッチャーと出会う話。
 あ、でも、続き言わん方がいいやろ?」
と言われました。
 あれ?いつの間に
 そんな大人みたいな話し方するようになったんだろう
とちょっとドキッとしてしまいました。
 
トリップできる物語とであえて
しかもまだ続きもあって
素晴らしい一日でした。

追伸:
 もし、太宰府天満宮に行く機会があったら、
 お参りした後、天満宮のバックヤード的なところから登る、
 「天開稲荷」にお参りしてみてください。
 とても雰囲気がいいです。幻想的で!
 そこを下っていくと吉井勇も通ったという
 「お石茶屋」という有名なお店があり、
 そこで一息つくのもとてもオススメです。
 
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by momo-iruka | 2008-10-05 23:13 | ヤングアダルト

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