「流れ行く者」上橋菜穂子
2008年 08月 31日
まだ暦も変わらないうちから秋らしくなりました。
例年ならまだ残暑に苦しんでいるような気がするのですが、
今年は早くから虫の声が聞こえています。
守り人シリーズの短編集を
やっと読み終えました。
4月に出ていたのですが
仕事の忙しさとかなんとかを理由にしていました。
今日は仕事で嫌なこともあって
家人もでかけていて
なーんにもしたくなくて
でも結局本を読んで。
こんなときに読めるのは
守り人しかないなと思って
読み始めたのでした。
守り人シリーズは確実に
違う世界へ連れて行ってくれます。
なんか匂いが濃いんですよね、世界の。
食べ物もすごくシンプルなのに
本当の美味しさがあるような気がする。
長編の守り人とはひと味違った作品でしたが
守り人の世界はしっかりあったし
短編だから書けたのだというものもちゃんとあって
やっぱり大好きだと思いました。
この作品は
バルサとタンダの子供時代が描かれていて
全体に切ない透明感を感じます。
読み終えた後、
仕事上のゆううつが
少し小さくなった感じがします。
他の世界を
しっかり味わえる作品って
どんな慰めの言葉よりも
癒してくれることがあると思いました。
# by momo-iruka | 2008-08-31 02:46 | ファンタジー